西鉄福岡市内線(チンチン電車・路面電車)貫通線

 今年2010年は、福岡で電車が走り始めてからちょうど100年です。1910(明治43)年3月9日、今の明治通りに電車が開通しました。西日本鉄道の前身企業のひとつである福博電気軌道が開通させたものですが。肥前埋立地(現在の市役所、大丸、ソラリア等の一帯)で開催された産業共進会(博覧会)に合わせて突貫工事で作業が進み開通。電車を走らせるために作られたのが、現在の明治通りです(明治末に完成したので明治通り)。
 電車が走っていた頃、明治通りは「貫線」と呼ばれていました。西鉄さん内での正式名称は「貫通線」、しかし俗称が一般化し今でも明治通りを「貫線」と呼ぶ方が多いんです。

 西鉄路面電車は、昭和40年代に入り急激に増加したマイカー(自動車)が道路を占拠するようになると邪魔者扱いされるようになり、福岡市の地下鉄建設の決定に伴って段階的に廃止されました。貫通線は城南線とともに1975(昭和50)年11月2日限りで廃止されました。

(文章@益田啓一郎 http://www.asocie.jp/